TENBA メッセンジャー DNA 15 レビュー

今週末のワンフェス用に新しいカメラバッグを購入しました。TENBA メッセンジャー DNA 15というショルダーバッグです。

購入理由

初参加だった前回のワンフェスは、すでに持っていたf.64 SCTというトートバッグを使いました。トートバッグなので、容量が大きく、出し入れもしやすいのですが、バッグ自体を含めると10kg近い重さをパッドも付いていない持ち手で片方の肩で支えるのは無理がありました。ワンフェスに向かう電車の中ですでに「次回までに新しいバッグを買おう」と決意していました。

そして、いよいよワンフェスが近くなって来ましたので、年明け頃から本格的に検討を始めました。重い荷物と持ち運ぶのであれば、リュックサックがベストなのですが、レンズ交換が大変になります。別途、ベルトに付けるレンズ収納ケースを買うことも検討したのですが、それ自体が荷物になってしまいます。悩んだ結果、今回はショルダーバッグにすることにしました。これでもキツいようであれば次回からはリュックサックで参戦しようと思います。

機種選定

必須要件は以下の通りです。

  • 縦グリップを装着したEOS 5D Mark IIが入る
    • 妥協しても縦グリップを外せば入る
  • 大型の標準レンズ2本(EF24-70mm F2.8L II USM、EF100mm F2.8L マクロ IS USM)が入る
  • ストロボとストロボブラケットが入る

あると嬉しいのは以下の通りです。

  • サイドポケットに500mlペットボトルと折りたたみ傘が入る
  • 背面にマガジンスペースがある(カタログを入れたい)
  • 優秀な肩パッドが付いている
  • 見た目がカメラバッグっぽくない

色んなブランドのカメラバッグを検討したのですが、TENBA・thinkTANK Photo・ロープロのカメラバッグが多数残りました。どうやら自分はこれらのブランドが好きなようです。

最終候補は以下の通りです。

ここまで絞り込んでから店頭で実物を見たところ、下3つが「ビジネスバッグのようで所有欲が満たされない」という理由で落選し、DNA 15とレトロスペクティブ 30の一騎打ちになりました。

ちなみに前回の小型カメラバッグの際も両シリーズの小型モデルが候補に残っています。前回はレトロスペクティブを購入しています。

レトロスペクティブシリーズは同社のモジュラーコンポーネントシステムに対応したコンポーネントをカメラバッグの両端に取り付けられるようになっており、必要に応じて収納力をアップすることが出来ます。今回もレトロスペクティブにすると2つのカメラバッグでコンポーネントを共有できるようになります。(余談ですが、コンポーネントは、日本では品薄なんですよね。本国だと主要なコンポーネントのセットを割安で販売しているようなので、是非日本でも販売して欲しいところです)

レトロスペクティブを購入した場合のマイナスポイントは、同シリーズをすでに持っているわけですので、イマイチ物欲が満たされません(笑)。その点、DNAは前回惜しくも敗戦しているので、とても満たされます。また追加要件を満たしている割合はDNAの方が上です(レトロスペクティブはサイドの収納にペットボトルや折りたたみ傘が入りません) 。また値段はDNAの方が5000円ほどお高いです。

カメラバッグ売り場で1時間ほど悩んだのですが、甲乙付けがたい感じでした。最終的に「レトロスペクティブは欲しい色(ブルースレート)がどこのショップでも軒並み売り切れである」ということに気付きました。在庫があるのはパインストーンとブラックです。ブラックは色合いだけでなく素材もナイロンに変わっており、とたんにビジネスバッグっぽくなるので、NGです。パインストーンは悪くはないのですが、DNAやブルースレートに比べるとイマイチ所有欲を刺激しません。

「売り切れだったのは運命に違いない」ということで、DNA 15を購入しました。ヨドバシで27000円に10%ポイント還元でした。ここまで前置きで、ようやくレビューになります。

レビュー

まずは正面から。外装は「600デニールのHelix」という素材だそうです。ナイロンではないのか、ナイロンのブランド名なのかは、軽くググってみましたが、わかりませんでした。かっこよくて撥水性があり軽いそうなので、OKです。

YKK製の高品質ジッパーと「welded steel D-ring」。このリングに指を引っかけると適当な方向に引っ張っても力の向きが補正されて簡単にジッパーの開閉ができます。ストレスがなくて良いです。

「Fidlock」という特許がある磁石付きのクリップ。閉めるときは近づけるだけで磁石の力でくっつき、開けるときはスライドする必要があるため、勝手に外れたりしません。最初は戸惑いますが、慣れると素早く開けられるので優秀です。

両サイドのポケットは伸縮性の高いメッシュ素材になっており、ペットボトルや折りたたみ傘、一時的にレンズを収納するのに使えます。(試しにEF24-70mm F2.8L II USMを入れてみたところ、すんなり入りました。保護はしてくれないので、ずっとは入れておけませんが、レンズ交換時に便利そうです)

背面ポケットです。ワンフェスのカタログが余裕を持って入ります。

ストラップです。バッグの防ぐ補助ストラップも付いています。肩パッドは厚手の素材で背面には滑り止めが付いています。

フラップを開いたところです。フラップの両端に雨避けのカバーが付いています。そのカバーのおかげでフラップが自立しました(笑)。撮影背景からはみ出てしまっていますが、おもしろかったので掲載します。なお、本体前面のポケットはマチなしなので、厚みのあるものは入りません。

メイン収納部です。仕切りは大2枚、小2枚です。

試しにワンフェスのメイン装備を入れてみましょう。

余裕で入りました。大型レンズがもう1本は入りますね。さらに小型のレンズを2本ぐらい詰め込めそうです。

上記の状態でフラップを閉じてみました。パンパンに詰めたせいで歪んでいるようなこともなく美しいフォルムのままです。

フラップ上部のジッパーを開けることでメイン収納部にアクセス可能です。間口が広いので取り出しやすそうです。

メイン収納部のクッションボックスは取り出すことができます。ボックスの外側にもポケットが付いており、このボックスを他のバッグに入れて使う際に便利そうです。

クッションボックスを取り除くと十分な収納力を持ったショルダーバッグとして使うことができます。

ただ、底面がビニールのような素材(塗れている地面に置いた際に浸水を防ぐ目的と思われます)で作られており、ここを折ることができないため、マチを薄くすることはできません。浸水防止の方が大事ですのでしょうがないですね。

本体内面のポケットです。体側には15インチノートPCと10インチタブレットを収納するスペースがあります。これらが内側に倒れ込むことを防ぐバンドも付いています。よく考えられているなぁ、と思います。

外側には薄いポケットが2つとジッパー付きのポケットが1つあります。財布や鍵などの貴重品を入れる際に安心です。

最後にレインカバーです。例によってギッチギチに折りたたまれています。意外と着けやすかったです。

まとめ

最近発売されたばかりのカメラバッグだけあり、細部までよく考えられており機能的な作りになっていることが気持ちいいです。デジタルカメラになり、撮影後すぐに写真をノートPCやタブレットで確認することが増えたので、それらの専用スペースがあり、その上で十分な収納力があります。デザインも魅力的で持ち歩くのが楽しくなりそうです。

強いて言えば以下の機能が欲しかったです。

  • マジックテープのサイレンサー
  • 鍵や財布のチェーンを取り付けるアンカー
  • マチがあり、厚みのあるもの入れられるポケット
  • ペンやバッテリーなどのサイズに合わせた内ポケット

これより大きいサイズですとイベント会場や公共交通機関で移動中に他人に迷惑を掛けてしまう恐れが出てきます。旅先での撮影などで迷惑を掛けつつも移動しなくてはいけないときもあると思いますが、日常撮影用のショルダーバッグとしてはこのサイズが最大だと思います。

以前に購入したレトロスペクティブ5と合わせて、大と小のショルダーバッグが揃ったので、今後はカメラバッグ沼とは無縁ですね!(リュックサック沼や、観光旅行用バッグ沼などが見えている気がしますが、気のせいです)

長いレビュー記事をお読みいただき、ありがとうございました!!